地域医療プログラム

研修病院別 プログラムの紹介

在宅医療

研修施設:東大和ホームケアクリニック

  • 研修期間:必修 3週間
  • 研修責任者:森 清(在宅サポートセンター長)
  • 指導医・専門医:森 清
  1. 研修プログラムの概要

    当診療所は、社会医療法人大和会医療圏における訪問診療を担当している。医療の満足は、良好な連携によってなされる。同一法人に、病院・老人保健施設・訪問看護ステーション・居宅介護支援事業所・訪問介護事業所等を持ち、2012年4月から地域包括支援センターも委託された。法人内外の諸事業所との良好な連携を専門とする医師による、在宅医療による、とくに内科管理・緩和医療管理を重視している。日本在学医学会認定の在宅医療研修プログラムを持つ。後期研修プログラム参加のためには基礎資格として、家庭医療学会後期研修プログラム修了者、プライマリ・ケア学会認定医、内科認定医または専門医であることが好ましい。
    順天堂大学初期研修医並びに、大和会 東大和病院初期研修医には、4週間の研修期間中に、以下の研修目標の達成をめざしていただく。やむ得ない事情により、研修期間を短縮する場合には、研修指導上は、目標達成は目指さない(努力目標とする)。

    順天堂大学初期研修医並びに、大和会 東大和病院初期研修医には、4週間の研修期間中に、以下の研修目標の達成をめざしていただく。やむ得ない事情により、研修期間を短縮する場合には、研修指導上は、目標達成は目指さない(努力目標とする)。

  2. 研修目標

    1. 一般目標

      在宅医療ならびに地域包括医療について、理解した範囲を自分のことばで述べることができる。

    2. 個別目標・具体的目標

        次のうち後期研修医はすべてを、初期研修医は3つ以上を達成すること。

      1. 生活者に対する家庭医・在宅医の役割をのべることができる。 コアコンピテンシーを理解し、実践できるように努力する。
      2. 疾患の特性のほかに、地域の特性や家の特性が、全人的に患者の罹患する疾患、受療行動、診療経過、生活者のナラティブなどにどのように影響するかをのべることができる。
      3. 在宅医療の視点から、生活者のニーズとナラティブと問題点のリストを作成することができる。臨床倫理4分割法について述べる、活用することができる。
      4. 個々の症例において、生活者の疾患以外の心理的、社会的問題点(ストレス因子、家族との関係、ライフスタイルの解析)をのべることができ、問題解決型のアプローチ(スクリーニングなど)を行える。
      5. 生活者の日常的訴えや健康について、基本的対応ができる。高齢者に対してCGA-7を行うことができ、自分の中で状況に応じてCGAをつくることができる。
      6. 健康について、基本的アプローチができる(食事、リハビリ、運動、禁煙)。
      7. 生活者の地域における福祉・医療資源(グループホーム、訪問看護ステーション、デイケアなど)について、考察することができる。
      8. 介護保険、成人後見人制度について概略をのべることができる。
      9. 入院紹介時に診療情報提供書を作成できる。また、介護保険上の主治医意見書を作成できる。
      10. 問題解決型アプローチとともに、存在受容型アプローチの基本をのべることができる。家族の力や地域の力の引き出し方を考えることができる。
      11. 在宅医療における緩和ケア(end of life care)や、死後のグリーフケア(ファイナルケア)について述べることができる。
      12. 在宅医療(生活者)の視点で、病院型医療を考察することができる。
      13. 地域の中での医師の役割(地域包括ケアシステム・産業医、学校医を含む)の役割を言える。
      14. 家族看護論・独居対策・虐待防止・在宅保険診療・障害者診療などについて概説できる。
      15. 地域包括ケアシステムについて、述べることができる。
      16. 多職種間連携とIPWについて述べることができる。状況に応じて、自分の意見を述べることができる。
      17. 無縁・ひとり暮らしの方々へのケアと、問題点を述べることができる。
      18. 二人主治医制について、その利点を述べることができる。
      19. 以上について、図書館やインターネットなどで2次資料にあたることができる。

        後期研修医としての追加される目標(初期研修医は努力目標)

      1. 一般内科として血圧管理・糖尿病管理(インスリン治療を含む)など慢性疾患の管理ができるようになる。
      2. 在宅看取りのため必要な知識と連携の技量を習得する。
      3. 緩和医療全般につき、判断し、治療を行うことができる。病院内緩和医療チームとの連携・他病院緩和ケア病院との連携ができるようになる。
      4. 在宅で必要な手技(バルーン・ドレーン・カニューレ管理など)・検査データの把握ができるようになる。
      5. 別紙 ポートフォリオ10領域15項目につき 概説またはポートフォリオ作製する。

      訪問診療などに同行し、在宅生活者の葛藤を見、地域医療をチーム医療として捉え、その対策を練ることを体験する。

  3. 研修方略

    1. 研修体制
      • 研修施設:東大和ホームケアクリニック
      • 指導責任者:森 清
      • 指導医・専門医:森 清
      • 指導医・上級医:森 清
      • 協力施設:
        東大和訪問看護ステーション・東大和訪問看護ステーション武蔵村山サテライト・東大和病院ケアサポート・武蔵村山病院ケアサポート・東大和ヘルパーステーション・東大和市高齢者ほっと支援センターなんがい・武蔵村山市北部地域包括支援センター・東大和訪問リハビリステーション・村山大和レンタルケアステーション・東大和栄養ケアステーション
    2. 研修スケジュール

      東大和ホームケアクリニック 研修カリキュラム例

      木/金
      オリエンテーション
      往診同行
      (A)慢性疾患患者
      (B)癌患者

      ※オプション
      1.新患病棟訪問同行
      2.ケア会議同行
      3.病院連携・老健連携
      4.往診
      9:30 ‐ 12:30
      外来診療
      自己学習

      13:30 ‐ 14:00
      ポストクリニカルカンファランス
      「在宅医療総論 Ⅰ」
      担当 森 清

      14:00 ‐ 16:00
      往診同行

      16:00 ‐ 16:30
      「在宅医療総論 Ⅱ」
      担当 森 清

      16:30 ‐ 17:00
      Reflection
      10:00 ‐ 13:00
      14:00 ‐ 17:00
      (自己学習)

      12:40 ‐ 14:00
      ポストクリニカルカンファランス

      16:30 ‐ 17:00
      Reflection
      9:00 ‐ 12:30
      訪問同行

      13:30 ‐ 16:30
      往診同行
      講義
      ①在宅導入・生活維持と諸制度の活用
      ②End of life care.とファイナルケア
      担当:看護師
      ③在宅医療とお金
      担当:医事
      ④介護支援専門員
      担当:主任ケアマネ

      16:30 ‐ 17:00
      Reflection
      9:30 ‐ 12:30
      外来診療
      自己学習

      12:30 ‐ 14:00
      ポストクリニカルカンファランス

      14:00 ‐ 16:00
      往診同行

      16:00 ‐ 16:30
      Reflection

      16:30 ‐ 17:00
      来週のスケジュール確認
  4. 研修成果の評価

    1. 評価方法

      後期研修医は専門医取得により優とする。
      初期研修医は、研修態度・以下の方法などにより評価する。

      1. 研究テーマを決め、東大和ホームケアクリニック医局会にて30分間、在宅サポートセンター全体朝礼にて10分間のプレゼンテーションを行い、その後、ディスカッションを行う。
      2. 在宅医療、医事問題(MCQ)を受ける。
      3. 臨床研修中、訪問途中の車の中にて、口頭にて患者問題点についての気づき、解決方法の立案能力、知識、理解力を確認する。
      4. 毎日「レフレクション・ノート」を記録し、自らの到達点を日々明確にし、3~7日毎に指導医に提出する。
      5. 特定の問題(独居、看取り、虐待など)について、基礎資料(論文、新聞記事)を基にして論述する(レポートの提出)。
    2. 評価の時期

      研修終了後(ただし初期研修医は、研修主体(順天堂大学または東大和病院)の求めに応じて)。

診療所

(Ⅰ)研修施設:古坂医院

  • 研修期間:必修 1週間
  • 研修責任者:古坂明弘(院長)
  1. 研修プログラムの概要

    当院は小平市の西側、西武拝島線小川駅から約1km西、東大和市および東村山市に隣接する地区に位置する、無床診療所である。近隣は住宅街であり、多くは徒歩圏内の患者様の、外来診療、健康診断、予防接種等の診療を行い、地域の基幹病院と連携補完して診療を行なっている。すなわち、かかりつけ医は、基幹病院とどのように連携し、地域の医療を行っているかを学ぶ。

  2. 研修目標

    1. 一般目標

      与えられた環境の中で、診療を進めていく能力を身に着ける。

    2. 個別目標・具体的目標

      かかりつけ医での、診療を経験する。
      かかりつけ患者様の、診療以外の健康管理について経験する。

      • 初診の患者様の問診ができるようになる。
      • 初診の患者様の診療の進め方ができるようになる。
      • 再診の患者様の治療方針を決めていけるようになる。
      • 再診の患者様の治療計画ができるようになる。
  3. 研修方略

    1. 研修体制

      院長の指導の下診療を行う。
      院長と一緒に診察する場合と、別途診察室で単独の診察を行う場合がある。

    2. 研修スケジュール

      別紙診療時間に研修を行う(日曜祝日 木曜日土曜日午後は休診)。

  4. 研修成果の評価

    1. 評価方法

      研修記録であるカルテを参照する。
      研修のレポートを提出する。

    2. 評価の時期

      研修最終日に提出したレポートを評価する。

    診療時間
    9:00〜12:00
    14:00〜18:00

    ※14:00〜17:00

(Ⅱ)研修施設:たけもとクリニック

  • 研修期間:必修 1週間
  • 研修責任者:竹本安宏(院長)
  1. 研修プログラムの概要

    たけもとクリニックは小平市および東村山市に隣接する地区に位置する無床診療所である。近隣は団地・住宅街であり、多くは徒歩圏内の患者様で、外来診療、発熱外来、健康診断、予防接種等を行い、地域の基幹病院と連携補完して診療を行なっている。すなわち、かかりつけ医として基幹病院とどのように連携して地域の医療を行っているかを学ぶ。

  2. 研修目標

    1. 全体目標

      限られた検査機器、医療資源の中で、診療を進めていく能力を身に着ける。

    2. 個別目標・具体的目標
      • かかりつけ医での、診療を経験する。
      • 患者様の問診ができるようになる。
      • 患者様の診療の進め方ができるようになる。
      • 再診の患者様の治療方針を決めていけるようになる。
      • 再診の患者様の治療計画ができるようになる。
      • 診療以外の健康管理(予防接種や健康診断等)を経験する。
  3. 研修方略

    院長の指導下に診療を行う。
    別途診察室で単独の診察を行う場合がある。

  4. 研修成果の評価

    1. 評価方法

      研修記録であるカルテを参照する。

    2. 評価の時期

      研修最終日に面接を行い評価する。

(Ⅲ)研修施設:辻クリニック

  • 研修期間:必修 1週間
  • 研修責任者:辻 亮作(院長)
  1. 研修プログラムの概要

     当院は西武拝島線東大和市駅から徒歩3分圏内の無床診療所である。多くの患者さんは東大和市および小平市の住民である。診療科は院長が内科、消化器科、肛門科、乳腺科を、副院長が皮膚科を標榜し、外来診療、健康診断、予防接種などを行い、地域の基幹病院、特に大和会東大和病院と密なる連携を行い診療している。
    患者さんに信頼されるかかりつけ医として、どのように地域医療を行っているかを学んで頂きたい。

  2. 研修目標

    1. 全体目標

      外来診療を進めていく能力を学ぶ。

    2. 個別目標・具体的目標
      • 初診患者さんの問診を学ぶ。
      • かかりつけ患者さんの再診診療を学ぶ。
      • 必要な検査の進めかたを学ぶ。
      • 精査が必要と判断する能力および基幹病院への診療依頼のタイミングを学ぶ。
  3. 研修方略

    医師の診察方法を観察し学ぶ。当院で行う検査、上部内視鏡検査や超音波検査、顕微鏡検査など観察して学ぶ。

  4. 研修成果の評価

    1. 評価方法

      医師の質問への返答や研修態度をみて評価する。

    2. 評価の時期

      研修終了後すみやかに評価する。


※地域医療の一般外来研修は(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の協力施設のうち1施設で行う。

初期臨床研修

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